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いらっしゃいませ。 「INGER」(インガー)は犬鏡月によるイラスト展示・活動情報サイトです。
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先日、地元の大学の学生ボランティアグループの皆さんと共に東松島でボランティア作業をしてきました。

「走れ!!わぁのチャリ」
http://bikesofhope.web.fc2.com/index.html

友人のブログで彼らを知って、以前自転車を引き取っていただいたことがあり、その後も活動の様子などをツイッター等で拝見していました。
そこで「日帰りボランティアバス」という企画があるのを知り、一般からも募集していたので思い切って参加してみることにしました。大変お世話になりました…。

早朝鶴岡を出発して東松島へ。
現地で作業を続けてらっしゃる方たちと合流して朝礼。その後二手に分かれて現場に行って作業をしました。

私は個人宅の中の泥そうじをしてきました。

長靴のままテラスからおうちの中に入っていったのですが、この時点でちょっと衝撃を受けました。
もちろんそうするしかないわけですが、普通ではありえないことだったので。
小さいことのようですが、「普通では考えられないことが起こったのだ」ということを改めて感じました。

だいたいの泥出しは終わっているとのことでしたが、すきまというすきま、亀裂という亀裂に泥や流れてきた草や木の枝がびっしりでした。そのすきまや亀裂も津波でできたものだと想像しました。

おうちの外は遠くまで見渡せ、向こうに小さく体育館のような建物が見えました。
休憩時間に外に出てそちらを眺めていたら、この場所一帯がもともと住宅街であったことを教えてもらいました。少し前までは半壊、前回のおうちが立ち並んでいたが、すべて取り壊して現在は更地なのだと。

一心不乱に掃除して帰りの途。

初めてのボランティア作業でしたが、やっぱりこれは、大変なことだと思いました。
当たり前のことですが、遊びじゃない。
私のようなにわかボランティアは足手まとい寸前でした。



震災から8ヶ月が経過し、震災関連の報道もだいぶ減りました。
私が住んでいる東北はまだしも、関東、関西方面などでは原発事故関連のニュースはともかく、現地の様子などはほとんどTVではやってないと聞きました。

それでも、「被災地のために何かしたい」と思ってらっしゃる方はまだまだたくさんいらっしゃると思います。
そして、現地でもまだまだボランティアの手は必要とされています。

かといって、いきなりボランティア作業といっても、なかなか難しいものがあると思います。
機会があっても、やりなれていないことをするのは本当に大変。
今回そのことを身を持って経験しました。

ではどうすればいいのか。
やっぱり何も出来ないのか。



宮城県女川町に「蒲鉾本舗高政」というかまぼこ屋さんがあります。
震災直後から損傷が少なかった工場をいち早く稼働させ、かまぼこを無料配布して被災者の命を繋ぎ、今後も地元女川町の復興を支援していくことを発表していらっしゃいます。

ツイッターを通じて知り、私も2度ほどお店にお邪魔しました。

その高政さんが、震災後8ヶ月経って思うことを次のように書いてらっしゃいました。

震災から8か月経過し、今被災地支援について思うこと

これを書き、発表するに当たっては相当の葛藤があり、勇気が要ったことと思います。
でも、大事なことがたくさん書いてあります。

今回私が体験したことで言えば、
ボランティア作業ができなくても、東北に旅行に行って現地でお土産を買ったりすることはできる。
旅行に行けなくても、通販で東北の商品を買うことはできる。
何も買えなくても、現地の様子を気にかけて、日々の話題に出すことはできる。


私も、震災後「私には何もできない…」と無力感を感じていたひとりです。
でも、あるきっかけでまずそう思うことをやめました。

小さな私には力も金もない。だけど「何もできないから」とそこから目を背けることだけはしないようにしよう。思い上がりでもなんでも「何かできることがあるかもしれない」って思っていようと。


そのきっかけになってくれたのは、女川町に住むひとりの高校生の女の子でした。
いずれまた書こうと思います。
ほんとにね、その子の笑顔の前では私の躊躇も悩みもハナクソのようなものなんだよ…。
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mononoke0821b.jpg

そういえば前に東京行ったのもモノノケのライヴでした。
8月の東京はきっと暑い…!(鶴岡も暑いけど)と暑さ対策と汗対策と日焼け対策ばかり講じていたのですが、どっこい雨模様で朝からスゲー寒かったです。

6月のユニオンのライヴにも一緒に行った友人と共にプチ迷子になりながら(私のせい)代々木Zher the ZOOへ(ちなみにずっと読めなかったのですが、ざーざずー、と読むそうです。そして、迷子になりようが無いほど駅前すぐのところにあります)。



まず前回に引き続いてのゲストの上間綾乃ちゃん。
オリジナル曲の『夢(いみ)しじく』と沖縄民謡『三村踊り』。
たった2曲だったけど、やはりの存在感!
テーン…と力強く響く三線の音と迫力ある美しい声は、月並みな表現ですが、夢のよう。

「うえのー!!」という客席からのコールに「『上間』やしー!」と返す場面も…(笑)。
前も思ったけど、唄うと迫力なのに、しゃべるとほわほわしてて実にのんびりしてて可愛らしい感じなんだ・・・。



続いて遠藤ミチロウさん。
ミチロウさんは私の地元鶴岡でも何度かライヴをやっていて(今年9月にも!)、私も足を運んでいました。
ゲストに決まったときから、ミチロウ初体験の友人に(分かったような顔で)「すごいから!とにかくすごいから!」を繰り返すほど期待大でした。

一曲目の『お母さん、いい加減あなたの顔は忘れてしまいました』から会場の空気は一変!
つぶてのように繰り出される歌詞と引き裂かれるような声、今日は何本弦切るんだ!?という勢いでかき鳴らされるギター。
もうミチロウさんしか見えない!というくらいに釘付けになりました(いや、実際にミチロウさんしかいないんだけど)。

毒と痛みを含んだ歌とは裏腹に、丁寧に語られるMCは、氏の故郷福島のこと。
先日の「プロジェクトFUKUSHIMA!」の時に帰った生まれ故郷の放射線量が2~4(マイクロシーベルト)もあったという話や「嫌で飛び出した田舎だけど、今は福島のことを思わずにはいられない」「昔遊んだ場所が、もう入ってはいけないような感じの場所になってしまっている」という言葉に胸を締め付けられる。

福島出身でない私には、ミチロウさんの言うことを、本当に理解することはできないかもしれないし、理解したつもりになることもおこがましいと思う。
けど、「故郷」を想う気持ちは私にもわかる。その故郷を(こんな書き方はしたくないけれど)めちゃくちゃにされることを想像すると、やはり苦しい気持ちになった。

でも、ミチロウさんは前をまっすぐ見つめていた。
「原発ブルース」なんて、この人じゃないと歌えないだろう…。

『Just like a boy』(この曲ちょう好き…)、「今日はモノノケと一緒なので、沖縄っぽい曲をやります」とのMCのあとに披露された『我自由丸』、最後は『父よ、あなたは偉かった』


綾乃ちゃんは三線で、ミチロウさんはギター。
使う楽器も、唄う歌も全然違うんだけど、ひとりでしっかと立って、ひとつの楽器を抱えて唄う姿には何か共通したものを感じたなあ。



そしてソウル・フラワー・モノノケ・サミット。
『男はつらいよのテーマ』にのせてメンバー登場。
女性陣が全員着物で華やか~!それぞれ個性的な着こなしでした。(特にうつみようこさんの丈の短い着物がすごくカワイイ!!)

一曲目は宮城民謡「斉太郎節」。
ユニオンのライヴでも演っていたけど、やはりモノノケのチンドンバージョンは更にいい!
自然に「エンヤートットーエンヤートットー」の掛け合いも発生。
「今日は東北の民謡で攻めるで~」の中川さんのMCどおり「ドンパン節」や「弥三郎節」など東北の民謡を多く演っていた。い、いつかモノノケの『花笠音頭』や『庄内おばこ』も聴いてみたい…!

印象的だったのは「100年前の曲とは思えへん」『ああわからない』と『聞け万国の労働者』。
『聞け~』では「守れ命を労働者」と歌詞を変え、何度も繰り返していた。

途中、綾乃ちゃんと英子さんがボーカルをとった「沖縄コーナー」では『海ぬちんぼうら』『安里屋ユンタ』『ヒヤミカチ節』

『満月の夕』では途中で中川さんが後ろのメンバーに向かって手を振って突然演奏を止めた。
その瞬間、客席からの「ラララ…」の声だけになった。
その時気付いたんだけど、客席側も演奏が止まって突然唄いだしたという感じじゃなくて、ずっとそのままの音量だった。ずっとみんなで唄ってたんだ。

『インターナショナル』で突然終わろうとする中川さんに、戸惑いながらも一度舞台袖にはけるメンバーが袖のところで詰まったり、ようこさんの「足りへん!なんか足りへん!」というツッコミに「忘れてくれ」と中川さんが返したりする冴えた場面を挟んで、ライヴは後半戦へ。

中川さんが三線をアコギに持ち替えて、ツアータイトルにもなっている『おいらの船は300とん』とやっと聴けた!『アンパンマン・マーチ』!!
『アンパンマン・マーチ』は「時は はやく すぎる 光る 星は 消える だから 君は いくんだ ほほえんで」のところでぐぐっと来る。中川はん、アンパンマンは君さ!!

MCで語られるのは被災地出前ツアーのことや、「ソウルフラワー震災基金」のこと。
英子さんが「沖縄で被災地に送るための車を準備していたのに、台風で飛ばされてしまい、却って被災地の方に心配されてしまった」という話をしたとき、中川さんが「誰か(車を)輸送したいっていう人おったら言ってや。あるいは運転していくとか」と気軽な感じで客席に向かって話していた。

「被災地支援」というとついつい堅苦しく考えがちだけど、全然そんなことはなくて、人と人が繋がってさえいれば、自然と自分の持ち場でできることは見つかるんじゃないか。まだまだやらなくちゃいけないことはたくさんあって、その中に自分ができることはいっぱいあるんじゃないか、と思えた。

アンコールはミチロウさんが再登場しての『天国の扉』
これがすんごく良かった!ミチロウさんがひとりで唄ってるときは「突き刺さる」感じなんだけど、モノノケバージョンになるとそこに色彩と温かみが加わって、あとでミチロウさんがツイッターで言ってた『極楽の扉』って言葉がぴったり!てか中川さんとようこさんがコーラスしてるってこれはもう音源化希望したい!

そしてミチロウさんの「原発社会から卒業しましょう!」の言葉のあとの『仰げば尊し』。
2曲もやるとは(何故か)思ってなかったし、ここでの『仰げば尊し』だったので脳から明らかに変な汁が出て思わず「うおー」と声を上げてしまった…。

最後はダブルアンコール『さよなら港』で締め!!

いくつもの唄があって、いくつもの笑顔があった。
その笑顔はきっと何倍もの痛み悲しみ怒りを孕んでる。
それすら丸ごと飲み込んで、みんな、唄い踊った。そういう夜でした。



あ、MCで中川さんが「遠くから来た人とかおるの?みんな東京の人ばっかり?遠くから来たって人ー」と言ったとき、私含めあちこちで手が挙がりました。
「福岡」「岡山」の声にそれぞれの土地にちなんだことで返す中川氏。
わー、私より全然遠くから来てる人がいるーとちょっとひるんだのですが、「そこは?」の声に「や、やまがた…」と返したところ、「山形…もしかして…」とにやっとする中川氏。
「そ、そのもしかしてです…」と答えると「いつもTogetterまとめてくれてる人やね」とご紹介(?)いただきました。犬、顔真っ赤。



この日はライヴの前と後、いろんな方にお会い出来ました。
ツイッターでしか交流したことない方にも直接お会いしてお話したりできたのがとても嬉しかったです。

そしてその全員がすごく素敵な大人だった…。
みんな、自分の持ち場で最大限努力しているひとばかり。だからみんな輝いている。

そして、私のような野良犬にもとてもやさしい…。
私もこういう大人になりたい、ならなきゃ。と、思いました。
(年齢的にはもうだいぶ大人なのですが)



あ!先日のフリマの売上を、この日ソウルフラワー震災基金に募金させていただきました。
ありがとうございました!
 
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7/31に鶴岡市なんだ屋駐車場で行われたフリーマーケットに参加してきました。


調子に乗ってポストカードを20種も作っていきました。あとオマケのりんごちゃんシール。

写真のようにイーゼルにウォールポケットを掛けてディスプレイしたのですが、風の前に敢え無く倒壊。
原画展示をするためにもう一個イーゼルと、卓上の小さなイーゼルも持っていったのですが、それも倒壊。
原画展示は諦めました・・・。
雨降ったらどうしようーとは思っていたのですが、思わぬところで計画が狂いました…;

それでも何とか色んな方に見ていただいてお買い上げいただきました。
ありがとうございます!

また機会があれば参加させていただきたいと思います。
次は風対策を万全にして…!
そしてもうちょっとグッズを充実させたいなあ。

次回、8/21のペッパーズマジック夏祭りLIVEの時も同じ場所でフリマが開催されるようです。
残念ながらその日は私は参加できないのですが・・・。

ペッパーズマジックさんのサイトはないようですので、awoiさんのサイトより転載。

ペッパーズライブ118 夏祭り

■日時
8月21日(日)12時 Open

■場所
鶴岡駅、Sモール近く
なんだ屋スタジオ&駐車場
山形県鶴岡市錦町11-12
地図
http://yj.pn/04qulF

■イベント

◎バンドライブ 13:00 Start
・The VelvetPinhalls
・Cabaret satellites
・GROOVE JUICE SPECIAL(酒田)
・GunFrameZ(高専)
・It's time to DECIDE(学生集)
・マルチ放電
・R-OH!(高専)
・TeamSmile
・GOA

◎アートライブ
・awoi

◎フリーマーケット
募集中(出店500円)

◎フード&ドリンク
・Bar TRASH
・Roasest
・なんだ屋

■入場料金
◎スタジオライブ
一般1000円、中高生(高専含)500円

◎他は入場無料

■その他
◎駐車スペースがありませんので、車での来場はご遠慮願います。
近隣の駐車場をご利用下さい。

◎当日はかなり暑くなると予想されます。
テントは一部準備しますが、外でのイベントでは
各自日除けを持参していただくと良いと思います。


■インフォメーション
富樫 mc_dr.nao3@softbank.ne.jp


http://work.awoi-web.com/?eid=35

おともだちのバンドも多数出ますし、awoiさんのアートライヴもありますので、是非是非足を運んでみてくださいませ~。
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SOUL FLOWER UNIONの公式ウェブマガジン「魂花時報」の「Konge AtoZ」というコーナーのメンバーの似顔絵アイコンを描きました。
見てやってください。

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JIGEN.jpg

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それは2月のある日のこと、魂花時報の編集長オオクマリョウ氏からツイッター経由でDMが届いたことがきっかけでした。
私は何度かツイッター上でソウルフラワーのライヴの様子を描いた絵や、描き散らした似顔絵なんかをUPしていたのですが、それを見ていてくれたようで、今回のご依頼となりました。

地方在住のただの一ファンであるわたくしにまさかこのような機会がおとずれるとは…!と大興奮(すいませんミーハーで)。
それから寝る間も惜しんで全身全霊を込めて描きました。
今にして思うとなのですが、締め切りまでは結構間があったのに、ものすごい勢いで描いてました。
描いてる間、毎晩ソウルフラワーの夢を見るほど夢中でした(笑)。


そして完成した絵をメールで送って、しばらくしたころ、東日本大震災がありました。

皆さんそうだと思いますが、それからの生活は一変。
例に漏れず私も肉体的、精神的にそれなりに疲弊しておりました。
この絵を描いたことも、ドキドキしながら公開を待っていたこともちょっと忘れかけていました。
(震災発生に伴い魂花時報の制作は停止、ほぼ完成していた原稿も白紙に戻して仕切りなおすとの報がありました)

毎日暗い気持ちでいたころ、ソウルフラワー震災基金が立ち上がりました。
ああ、ソウルフラワーさん…と思いながら、そういえば、くらいの気持ちで何気なく自分が描いた上の絵を久しぶりに見てみました。

本当にお恥ずかしい話で恐縮なのですが、見た瞬間、涙が出てきてしまったのです。
笑顔だったから。絵の中のメンバーが、笑顔だったから。

ソウルフラワーさん笑ってる。笑いかけてくれてる。だいじょうぶ、きっとだいじょうぶだ…。
自分で描いといて何言ってんだとそれこそ笑われそうですが、私はこの時、本当にそう思ったんです。


この絵を描くときに、別にそういう指定があったわけではないのですが私は「全員笑顔」という縛りで描きました。別に(キリッっていう感じでも良かったのですが、その時なんとなくそうしたのでした。

(超個人的ではありますが)笑顔の絵にして良かった、と思うと同時にいつものように締め切り間際までうだうだしてたら描けなかったなあ…と思いました(締め切りは『3月10日~中旬くらい』だった)。


この絵を描くにあたって、関わってくれた全ての皆さんに感謝します。
きっかけをくれたオオクマさんをはじめ、完成まで、また完成したあとも見守ってくれた友人たち、本当にありがとうございます。

ソウル・フラワー・ユニオンのメンバーの皆さんにはもちろん、すべての人たちに、愛を込めてこの絵を捧げます。


あっ、依頼にはなかったけど、大好きな美保子ちゃんも描いたのです。↓

 
mihoko.jpg

似顔絵は写真見ながら描くより、動画見ながら描く方がうまくいきました。いろんな角度から見るのがいいのかなー。ちなみに一番苦労したのは克っちゃん、一番描きやすかったのはコーキさんでした。

あと、密かに同じ号に仙台でのライヴのライヴレポも書いてます。よかったらそちらもご覧ください。
 
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前の記事に書いた友人たちと独パン出演者でもあった仙台の友人と翌日仙台へ。

行きの車中、窓から見えるのは緑の田んぼや初夏の美しい山々。
震災以降、メディアでは被災地の悲惨な様子が連日報道されているけれど、ああ、東北はこんなにも美しかったのだ、と思えました。
失われたものと変わらないもの。引き裂かれそうな思いが心をよぎりました。



そしてソウル・フラワー・ユニオンのライヴ。

震災後、自分の心を動かすのが怖くて、音楽を聴くことも絵を書くことも避けていた私でしたが、ある日、もういいや泣こうと思って覚悟を決めて彼ら曲を聴きました。案の定大号泣してしまったわけですが。
ライヴの間、そういうつらいことを思い出すのかなーなんて思っていました。

ところが、彼らが登場した瞬間、喜びとも興奮ともつかない感情が押し寄せてきて、なんか頭の中真っ白になってしまいました。

そして始まった「月光ファンファーレ」。
多分泣いてんだか笑ってんだか分からない顔をしていたと思います。
ただただ音が気持ちよくて。体が勝手に動いて。

ああ、私はずっと彼らに会いたかったんだと。
この力強い声と音がずっとずーっと聴きたかったんだ。

それまで、自分の心を奮い立たせるために、ひとりで口ずさんでいたソウルフラワーの曲を、今、メンバーやみんなと一緒に歌えていることがすごく嬉しかった。

中川さんの目がすごくキラキラしていて綺麗で、ああ、この人たちはなんてまっすぐなんだろうと思いました。
こんなに楽しそうで、かっこよくて、思いっきり表現して生きてる。
私もこんな風に生きてみたいと思いました。

人の目を気にして、つい小細工をしたり、ひねくれたりごまかしたり、もうそういうのやめよう。
私もまっすぐになろうと思いました。すんなりと生きて、本当の気持ちで、本当にしたいことをしよう。後悔したくない。



『泣いて笑って怒って…怒るんも大事やで。…あと、酒を呑むこともな(笑)』

「極東戦線異状なし!?」の時、心に浮かんだのは来る途中に見た故郷の美しい山々でした。

のどかな光/爽やかなな風/ああ極東戦線異状なしって感じやね

耳澄ましなよ/ほら聞こえるかい/あの裂かれた空のすすり泣きが
陽光の下/きらめく山河/聞け!鮮血にじむ大地の唄を


頭に浮かぶのは原発事故のこと。怒りとくやしさで涙が出て動けなくなりました。



『今回の震災で、東京や大阪の遠くにいる人ほど、何かしなくちゃと思って、大きなことをしようとして、かえって躊躇してしまって動けなくなってしまったんやないかと思ってね』
『小さなことからね、顔が見える相手にしていくこと。そして人と繋がっていくことやと思う』

ちょうど、友人と再会したり、前日の独パンで「人と繋がること」の大切さを痛感したところでした。
私は、被災地から比較的近い場所にいながら(それでも広く、交通の便もまだまだ悪い東北ですが)、何もできないでいました。日々の仕事と生活に追われ、ただ心を痛めるだけの無力感。

でも、顔が見える範囲で繋がっていくことはできるはず。
微力な私ながら自分にできることで、実際に行動している人のお手伝いならできるはず。そしてその機会にはきっと努力を惜しまないこと。
そんな風に思えました。



この日はソウルフラワーのナンバーの他にも、5月の被災地出前ライヴで好評だった宮城民謡「斎太郎節」や「おいらの船は300とん」。
中川敬ソロアコースティックアルバム「街道筋の着地しないブルース」より「いちばんぼし」と「少年」。
桃梨コーナーで「郡上おどり『春駒』」、JIGENボーカルの「秋田音頭」。
などなどバラエティに富んだセットリスト。
でもそのどれもがかっこいいんだよなああああ。

美保子ちゃんがとっても溌剌としていて元気が良くて、ステージ狭しと踊りながら唄う姿をみていたら、なんだか嬉しくてうるっときてしまいました。そしてふと、美保子ちゃんのブログで見た「元の気、あるもの元気よく」という言葉を思い出したのでした。

「いちばんぼし」この日初めて聴いたのですが、すごい好きな曲になりました。

あとねあとね「サヴァイヴァーズ・バンケット」に「風の市」に「荒地にて」。
「神頼みより安上がり」「海へゆく」「ラヴィエベル」「海行かば山行かば踊るかばね」
「うたは自由をめざす!」では東北から、福島から、宮城から、仙台から自由をめざす!
アンコールには「平和に生きる権利」!
ライヴ直後はほっとんど覚えてなかったのに、今頃ちょっとずつ思い出してきました!



「満月の夕」でつい感極まってしまった私の肩を、隣にいた女性が、温かい手でなぐさめるようにさすってくれました。
そして「うん、うん、今日は踊りましょう」と。
あったかいなあ。みんな…。(そしてそこからの「ダンスは機会均等」!)

ちなみにその女性は小学生くらいの男の子を連れてらっしゃいました。(最前列)
ほぼセンターの最前列には60代くらいの素敵な白髪のご夫婦。
なんというかとんでもないバンドだなあと思いました。



ダブルアンコール(「こたつ内紛争」!)までたっぷり踊って笑って泣いて踊って汗びっしょり。
いろんな感情が渦巻いて、それでもとっても気持ちよかった!
音楽があってよかった!彼らが元気でいて演奏してくれて本当によかった!

人生おめでとう!生きててありがとう!



んで、この後、私にとってとんでもないことが起こり、動悸息切れ眩暈手の震え挙動不審等々の症状がしばらくの間続いたのでしたが、これはそのうち書きます。


【おまけ】
enn-2-.jpg

もちろん奥野さんにも会いたかったですから!!
JIGENにも克っちゃんにも美保子ちゃんにもコーキにもっ!!
 
■SOUL FLOWER OFFICIAL SITE http://www.breast.co.jp/soulflower/
■ソウルフラワー震災基金2011 http://www.breast.co.jp/soulflower/sfu20110328.html
■中川敬(ソウル・フラワー・ユニオン)アコースティック・ソロ・アルバム『街道筋の着地しないブルースhttp://www.breast.co.jp/soulflower/special/nakagawa_solo/
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